二等無人航空機操縦士の概要

二等無人航空機操縦士は、主に農薬散布などに使用される無人航空機（ドローン）を操縦するために必要な資格です。二等無人航空機操縦士の試験は、学科試験と実技試験、身体検査の3つから成り立っています。

・学科試験

航空法や無人航空機の安全運航に関する理論的な知識が問われます、空域内で安全に操縦するためには、航空法規や運航ルールに精通していなければなりません。また、事故防止や危険回避に関する理解も必要です。

・実地試験

机上試験、口述試験、実技試験があり、5部構成となっています。飛行計画の作成、飛行前の点検、基本的な操縦能力の評価、飛行後の点検と記録作成、事故対応能力の評価などが含まれます。

・身体検査

視力・色覚・聴覚・運動能力などにおいて一定の基準を満たしているか確認します。身体基準に満たない場合も、眼鏡や補聴器などの矯正器具や特殊な機能を機体に設けることで、飛行上の安全を確保できると判断された場合は技能証明の付与が可能となります。

二等無人航空機操縦士に向いている人の特徴

二等無人航空機操縦士はどのような人に向いているのでしょうか。こちらでは、向いている人の特徴をご紹介いたします。

・ドローン初心者

二等無人航空機操縦士の試験では、ドローンの基本的な知識や技術が出題されます。ドローンスクールに通い続けることでドローンに対する知識がない初心者も基礎的な知識や技術が身につきます。将来役立つ資格がほしいという方は、二等無人航空機操縦士の取得を目指してみてはいかがでしょうか。

・ビジネスで活用したい人

ドローンをビジネスで使いたい人も向いています。国家資格の取得で、操作技術や基礎知識を広げられるといったビジネス上のメリットを得ることが可能です。

・ドローンを定期的に活用している人

頻繁にドローンを使う場合、国土交通省への申請が必要ですが、二等無人航空機操縦士の資格を持つと一部飛行の審査が簡略化または省略されますので、業務の効率化が可能です。

二等無人航空機操縦士の試験内容について

二等無人航空機操縦士の資格を取得するためには、国土交通省が実施する試験に合格しなければなりません。試験は学科試験と実技試験の2部構成です。

・学科試験

試験形式は三肢択一式、50問で構成されます。無人航空機に関する規則やシステム、無人航空機の操縦者および運航体制、運航上のリスク管理などが出題されます。合格後は、正式な合格通知日から2年間資格が有効になります。

・実技試験

実技試験では、正常時の飛行と異常事態発生時の飛行という2つのコースをクリアしなければなりません。正常時の飛行では、スクエア飛行と8の字飛行を行い、機体の操縦技術が評価されます。異常事態発生時の飛行では、位置安定機能に不具合が発生した状態での安定した飛行や緊急着陸などの対応が求められます。試験は昼間かつ目視内で行われます。