民間資格について

現在、ドローンを飛ばすために、資格やライセンスは基本的に必要ありません。しかし、ドローンの技術は年々進化しており、安全かつ正確に運用するには基礎知識と操縦スキルが必要となります。

ドローンに関する知識とスキルを学ぶために、国土交通省航空局が認定した管理団体が運営するドローンスクールが登場しました。生徒は飛行原理や法令、電波、気象、安全管理などの基礎知識を学び、基本的な操縦スキルを身につけます。講習後は希望する民間団体の筆記と実技の試験を受験し、合格すると資格を取得できます。

民間資格を取得するメリット

ドローンの国家資格制度が開始されたことによって、現在ある民間資格が無効になることはありません。民間資格を保有していることによるメリットも数多く存在しますので、以下でご紹介いたします。

・ライセンス取得時の講習受講時間が短縮される

国家資格取得時に、民間資格を既に保有している場合、「経験者」とみなされ、学科と実技の講習時間が大幅に短縮されます。講習に要する時間と費用の節約が可能です。

・ドローンに関する法律の正しい知識を得られる

ドローンの使用にあたっては「航空法」「小型無人機等飛行禁止法」「道路交通法」などの法律や条例を遵守しなければなりません。民間資格では基礎知識としてこれらの法律について学びますので、正確な知識を習得できます。

・飛行申請の手続きを簡略化できる

特定の飛行区域での飛行を行う際には、国土交通省へ事前申請を行わなければなりません。民間資格を保有していると、飛行経歴や知識、能力に関する確認を簡略化できます。

民間資格の種類

代表的なドローンの民間資格として、以下の5つが挙げられます。

・JUIDAドローン資格

一般社団法人日本UAS産業振興協議会（JUIDA）が認定している資格です。全国にあるJUIDA認定スクールにおいてカリキュラムを修了した操縦士には、JUIDAが定める申請手続きを行うと「無人航空機操縦技能証明証」が交付されます。

・ドローン検定

教育や防災、スポーツなど幅広い分野でのドローン活用を支援する団体「一般社団法人日本ドローン協会（JDA）」が認定する資格です。国土交通省が認定したUAV操縦士技能証明（1～3級）とJDAインストラクター証明があります。

・DJI CAMPスペシャリスト

ドローン大手メーカーのDJI社の日本国内法人「DJI JAPAN」が運営する資格です。DJI製ドローンの高度な操縦技術を示すもので、企業向けの資格としても利用されています。

・IAU無人航空機技能認証

最先端の国産AIドローンの開発や講習プランを提供している民間団体「一般社団法人国際無人航空機協議会（IAU）」が認定する資格です。オンライン座学と実技フライト（2日間）のカリキュラムを受講します。

・DPA認定資格

一般社団法人ドローン操縦士協会（DPA）が認定する資格です。産業利用を前提とした独自のカリキュラムが組まれており、高度な操縦技能を習得できます。