DIPS・FISS・DRSの概要

DIPS・FISS・DRSは、いずれもドローン飛行に関する管理システムです。それぞれの違いは、以下のとおりです。

・DIPS（Drone Information Platform System）

航空法により、飛行禁止エリアや飛行禁止方法などが定められています。しかし、一定の知識や操縦スキルを有しており、特定の条件下である場合、国土交通省に申請手続きを行えば飛行が許可されます。

DIPSは、特定飛行の申請・許可システムです。100ｇ以上のドローンで目視外飛行や夜間飛行をする場合などドローン飛行に関する許可申請のために利用されるのが一般的です。

・FISS（Flight Information Share System）

FISSは、ドローンの飛行場所と時間を登録するためのシステムです。飛行場所を他の操縦者と共有することで、飛行場所と時間が重複し、ドローン同士が接触するなどの事故を防げます。

・DRS（Drone Register System）

100gを超えるドローンを飛ばす場合、機体ナンバーの取得と登録記号が記載されたシールを貼り付けることが義務とされています。登録せずにドローンを飛ばすと、50万円以下の罰金もしくは1年以下の懲役が科されますので注意が必要です。DRSは所有者情報と機体情報を登録するシステムで、登録料として約900～2,400円かかります。

ドローン情報基盤システム2.0とは？

新しい情報基盤システムはDIPS・FISS・DRSを1つに統合したもので、1つのアカウントでドローンの各種手続きを行えるようになりました。2022年9月から段階的に運用を開始し、2022年12月5日以降は新しい情報基盤システムのみが運用されています。

新しい情報基盤システムでは、以下のような手続きが可能です。

・飛行・機体に関する手続き

無人航空機の登録申請、飛行許可および承認申請、飛行計画の通報および確認、事故などの報告、機体の認証および技能証明の取得申請など、これらの手続きをオンライン上で行えます。

・事業者向けの手続き

登録講習機関申請、登録検査機関申請、型式認証申請などが、新しい情報基盤システムでは可能になりました。

ドローン情報基盤システム2.0による影響

最後に、新しい情報基盤システムが開始されたことで、従来の管理システム「DIPS」「FISS」「DRS」にどのような影響があるのかをご紹介いたします。

・DIPS

2022年12月4日までに行った申請も許可承認を受けた有効期間であれば、2022年12月5日以降も有効のままです。新しい情報基盤システムで、再度申請する必要はありません。

・FISS

飛行日が2022年12月4日までの飛行計画のみ有効で、2022年12月5日以降の飛行計画は無効となります。2022年12月5日以降は、新しい情報基盤システムでの登録が必要です。ただし、歩行禁止区域外での飛行などは再登録の必要がありません。

・DRS

導入による影響は、特にありません。